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ライフサイエンスの製造における供給契約の役割とは


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COVID-19のパンデミックは、サプライチェーンに並々ならぬ影響を及ぼしています。世界中で、防護製品や救命製品を提供するためにサプライチェーンに依存しているライフサイエンス企業は、サプライチェーンの複雑さに関係なく、パンデミックの破壊的な影響を経験しています。

このような混乱と、高品質な製品を迅速に提供することの緊急性を考慮すると、メーカーとそのサプライヤーが、サプライチェーンのパートナーに対する混乱の結果を管理するために、互いの関係や義務を再評価することは理にかなっていると言えます。

サプライヤーとの関係における役割や権利、義務の評価は、関連する供給契約を見直し、理解することから始まります。

供給契約を使用する理由

製造業者と供給業者の間のビジネス・パートナーシップでは、供給契約を使用する必要があります。購入するメーカーにとって、供給契約は、必要な材料や商品を指定された時間に、合意された価格で受け取ることを保証し、問題から会社を保護するのに役立ちます。材料や商品を提供するサプライヤーにとっては、このような契約によって、材料や商品をいつ、どのように顧客に提供すべきかという当て推量を排除することができます。両者にとって、供給契約は計画を容易にします。

供給契約に含まれるべき内容

供給契約は、明確な期待値を設定する必要があります。企業によって異なるかもしれませんが、ライフサイエンス企業が供給契約書を作成する際に一般的に含まれる主要な契約条項がいくつかあります*1*2

  • 範囲:要件や生産量、独占権、供給の約束/供給の割り当て(供給不足の場合)、外注先情報(承認が必要など)を含む
  • 期間:契約の期間、特定の期間かどうか、自動更新かどうか、毎年新しい契約を締結する必要があるかどうかなどを規定する
  • 発注:発注量とリードタイム、最小・最大発注量の明記、発注情報(購入者の承諾・拒否、納期など)価格と支払い - 価格と支払い条件の詳細、大口注文に対する割引の有無、支払い遅延に対するコスト、経時的なコスト変動などを含む
  • 機密保持と独自情報:独自情報を競合他社から保護するために、どのような情報が機密情報であるかを明確に定義することを含む
  • 原材料の調達:サプライヤーが原材料のサプライヤーと適切な契約を結ぶこと、および二次的な供給源を確立することを含む
  • 製品のラベル・包装:ラベル・包装の変更、特許表示、包装基準(品質協定)、設備検査権などを含む

供給契約と品質契約

供給契約は、サプライヤーとの品質契約ではありません。製造業者と供給業者の間の品質契約が、安全な材料の供給を確実にするために、品質及び規制要件に関する特定の品質パラメーター及び責任を正式に概説することを意図しているのに対し、供給契約は製造業者又は材料の供給業者の間のビジネス関係のパラメーター、条件及び諸条件を概説するものです。

米国食品医薬品局(FDA)は供給契約と品質契約を別の文書とすることを推奨しているが、品質契約は供給契約に参照として含まれることがあります。

まとめ

メーカーとサプライヤーの関係は、常にコミュニケーション、コラボレーション、そして互恵的なパートナーシップの上に築かれるべきものです。そうでなければ、リスクは可能性と結果においてより大きくなってしまいます。サプライヤーのパフォーマンスを阻害する問題がある場合、メーカーとサプライヤーは協力してその問題を迅速に解決する必要がありますので、サプライヤーと協力してその義務を達成するためには、自社の既存の供給契約を理解することから始めましょう。


参照
  1. Emerging Life Sciences Companies: Key Contract Provisions for Supply and Manufacturing Agreements,” Morgan Lewis.
  2. Manufacturing and Supply Agreements,” Edwards Angell Palmer & Dodge LLP.

david_butcher

ニューヨーク州立大学パーチェス校にてジャーナリズムの学士号を取得後、Technology Marketing社及びThomas Publishing社にて編集者として従事、現在はマスターコントロールのMarketing Communication Specialistを担当しています。